2023/05/31

『意味変』を定義してみる

 

おはようございます。



さて。


今日は『意味変』についてお話させて頂きます。

『意味変』というワードは、今後、このブログでもたくさん出てくると思いますし、おそらく皆さんのお仕事でも『意味変』が求められてくると思うので、今日は『意味変』という言葉を明確に定義し、もう少し踏み込んで考えていきたいと思います。


 

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▼ 『意味変』ってナンダ?
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たとえば『CD』の意味は「音を聴かせてくれるモノ」ですが、AKBグループは【握手券】を付けることによって、『CD』の意味を「アイドルと会わせてくれるチケット」に変更しました。


購入枚数によって「会える時間」が変わるので、一人が10枚、20枚買ったわけですね。

おかげで、オリコンチャートはAKBグループ一色です。


…あ。くれぐれも、ここでは「善し悪し」の話をしているわけではありません。

事実をそのまま述べているだけっす。


話を続けます。


『ビックリマンチョコ』は「キャラクターシール」を付けることによって、チョコレートを『食べるもの』から『集めるもの』に意味を変更し、社会現象となるヒットを生み出しました。


「ヒットの影に『意味変』アリ」です。


その後、人気を博した『ビックリマン』はアニメ化が決定し、『食べるもの』から『観るもの』に意味が変更しましたが、これは『意味変』と呼べるでしょうか?


いいえ。


一般的にはこれは『2次利用』と呼びます。


どうやら、この辺りで『意味変』と『2次利用』を、それぞれ定義しておかないと、今後、話がゴチャゴチャになりそうなので、二つの違いを明確に定義したいと思います。


 

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▼ 『意味変』と『2次利用』
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まったく難しい話じゃないので、サクッと整理してみます。


 

・AKBの握手券→意味変

・ビックリマンシール→意味変

・ビックリマンアニメ→2次利用

 

「意味変」と「2次利用」によって、それぞれ売っているモノはこんな感じ↓

 

・AKBの握手券→意味変→【CD】

・ビックリマンシール→意味変→【チョコ】

・ビックリマンアニメ→2次利用→【アニメ】


…つまり、『2次利用』というのは(たしかに意味は変わっているけど)別の商品を売っていて、『意味変』というのは、同じ商品を売っているわけですね。


『意味変』で変わっているのは、あくまで「意味」だけで、販売している商品は変わっていないんです。


僕はホテルの朝食を販売する時、『朝食券』をお客さんに購入してもらいますが、時々『ギフト』として買われるお客さんもいらっしゃいます。

この時、『朝食券』の意味は「朝食を食べる為のモノ」から「おみやげ」という意味に変化します。

が、そこで販売しているのは、あくまで『朝食券』です。

#もちろん、お客さんに「『おみやげ』という選択肢を思いついてもらう」動線の設計は必要

#この話はまた今度



AKBが握手券を付けて『CD』を販売したり、

ビックリマンチョコがシールを付けて『チョコ』を販売しているような感じです。


これを『意味変』と呼んでいます。

 


 

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▼ 付加価値をつけて『意味変』するものもあれば…
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コロナ過で軒並み悲鳴を上げていた美容室業界も、その期間を生き残ったお店を見てみるとなるほどいろいろ工夫されています。

『ヘアカット前売券』なるものを販売する時に「ギフト可」という文言を入れただけで、ヘアカットが「贈り物」になりました。

そしてそれがコロナ過の売上(従業員の生活費)を支えた。


僕らのホテルの『朝食券』も、お客さんに『ギフト』として「○○さんにも食べさせてあげたい」「そういえば○○さん、来月お誕生日だったわ」みたいな感情を起こして(思いついて)もらうための細工をちょこちょこちりばめて、あとはやっぱりスタッフとのコミュニケーションの中で話に上げる事で、「贈り物」として認識されるようになりました。


AKBやビックリマンチョコのように、付加価値(追加機能)を付け足して『意味変』するものもあれば、美容室さんのように付加価値は付けずに【打ち出し方】で『意味変』するものもあります。


このことから、僕らが自分の商品を『意味変』する時は…


・「付加価値を付けて意味変する」

・「打ち出し方で意味変する」  


の二つと角度から答えを探ればいいことが見えてきます。

(※ホワイトボードにアイデアを出す際、ここは分けて考えた方が、思いつきやすいと思います)

 

 

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▼ そして思考実験  
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『意味変』には訓練が必要だと思います。

訓練を重ねないと、思い付くスピードは上がりません。


訓練対象は、目につくもの全てです。


「筆箱」「ハサミ」「ソファー」「カラーコーン」「オンライン授業」…とにかく何でも。


ちなみに、昨日、『YouTube』で考えてみました。

#僕はYouTuberじゃありませんが


『YouTube』の意味は「観るもの」です。



これを、「打ち出し方で意味変する」という角度から考えてみます…


YouTube×食べるもの=❌

YouTube×香るもの=❌

YouTube×飾るもの(インテリア)=△

YouTube×寄り添うもの=⭕


…というわけで、そんなチャンネルあるのかしらと調べてみると、ちょこちょこ出てきました。

ユーチューバーさんが(隣で)仕事をしているだけの動画です。

#生配信をしてアーカイブに残すパターン


そしてそれを観てみると、、、これは僕の個人的な趣味なのかもしれませんが…他人の静かな作業音(パソコンのパチパチという音とか)って、メチャクチャ仕事がはかどるんです。


もしそれがあこがれのクリエイターさんや、タレントさんなら「あの人も頑張っているし、僕も頑張ろう」で背筋が伸びるんですね。


そんなこんなで「作業に寄り添う動画」は可能性としてあるなぁと思って、いろいろほかの動画も調べてみました。


面白いのが、よく回っている動画の共通点で『寄り添う動画』のポイントは、「発信しない」です。

発信してしまうと『観るもの』になってしまうので、意味が変動しません。

(※基本「BGM」で、「隣をチラッと見たら、仕事中の○○がいる」ぐらいにしておくことが大切)


どうやら人気の動画は年間30万回ほど再生されてます。

ここに「広告」が付いているので、商品として機能している。


ここで大事なのは、「僕はユーチューバーじゃない」という部分です。

自分と関係ない分野でもこういった訓練を繰り返すことで、いざという時の瞬発力が上がり、転用力(アナロジー思考)が磨かれていきます。

#事象と今の自分との距離を判断材料にしない



『意味変』は、こういった実験(訓練)の繰り返しだと思います。

是非、身近なもので試してみてください。


 

今日もありがとう!!


じゃ


またね!

阿部

2023/05/29

『お客さんを全力で守った方がいい理由を【損得勘定】で説明してみる』

 

おはようございます。



さて。

今日は『お客さんを全力で守った方がいい理由を【損得勘定】で説明してみる』というテーマでお話ししたいと思います。



他人を守るとなると、『経済的に安定している人』『ビジネスがうまくいっている人』『シンプルにいい人』だから、支援したり助けたりしてる(出来る)んでしょ? と考えがちですが、「いい人だから、お客さんを守っている」となっちゃうと、「いい人以外は、お客さんを助けない」となってしまいます。

お金もしかり、「お金持ち以外は、お客さんを助けない」となってしまう。

#もちろん自分がキャッシュクランチ起こしちゃったら人助けどころじゃなくなるけど

#だからお金周りをちゃんと設計する

#でも人助けするから、お金(支援)が自分にも回ってくるって考えもあるよね

#卵が先か鶏が先か



「皆で助け合える世界の方が面白いじゃん」と思っている僕からすると、その結論はあまり嬉しくないので、今日は、『お客さんを全力で守った方がいい理由』を【損得勘定(※感情は一切抜き!)】で説明したいと思います。


僕はよく「全員を勝たせた方がいい」と言っているのですが、その理由を、今だからこそ、もっと分かりやすく、もっと簡単に説明します!


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▼ お客さんを守った方が得をする
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話を分かりやすくする為に、めちゃくちゃアホな算数で説明します。

※アホなので、細かい指摘は一切受け付けません。


 

あなたは「魚屋さん」で、食品やら、家賃やら、諸経費もろもろ入れて、『1日100円で生きられる世界』に住んでいたとします。


あなたの店では、お魚が一匹100円で売られていて、1日平均「2匹」が売れて、毎日200円があなたの元に入ります(※アホ算数なので「仕入れ値」や「税金」は、ただちに忘れてください)


1日200円の収入のうち、100円が生活費にまわり、残り100円が可処分所得(自由に使えるお金)になります。


あなたの店の常連さん「小池さん」は、毎日、あなたの店で魚を一匹買ってくれます。

つまり、あなたの生涯可処分所得は「小池さん」が作ってくれています。


生涯の可処分所得なので、1日100円、1ヵ月で3000円、1年で3万6000円、10年で36万円、30年で100万円以上です。


ある時、小池さんが風邪で倒れて、入院してしまいました。

小谷さんが経営しているステーキハウス「いきなり小池」は大人気店(ニーズがある!)なのですが、小池さんが退院するまで、お休み。


ところが、どうやら小池さんの入院は1ヵ月かかるらしく、1ヵ月も店を閉めてしまうと「いきなり小池」は潰れてしまいます。


ここは『1日100円で生きられる世界』なので、この1ヵ月で小池さんには3000円が必要なのですが、お店を閉めている小池さんには、それを支払う体力がありません。


あなたの生涯可処分所得を作ってくれているのは、小池さんです。

そして、小池さんは「いきなり小池」の売上で、あなたの可処分所得を作ってくれていたので、「いきなり小池」が潰れると、あなたの生涯可処分所得はゼロになります。


この時、あなたに残された選択肢は以下の2つです。


①「いきなり小池」を見捨てて、生涯可処分所得を捨てる


②「いきなり小池」に3000円を寄付して、一ヶ月後から死ぬまで100円ずつ貰い続ける(=30年で100万円以上貰える権利を3000円で買う)


…どう考えたって、②の方が得しません?



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▼ 僕らは一人で生きているわけじゃない
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こうして、お金の流れ(経済活動)を可処化すると、「お客さん」が自分の一部だということが見えてきます。


「お客さんを守らない」というのは、自分の腕や足を切り落とす行為で、苦しむのは自分です。

お客さんを守ることにどれだけコストをかけようが、格安です。


自分のリソース(お金や時間)に、まだ余裕があるのであれば、それは「お客さん」に使うべきで、悲鳴を上げている「お客さん」を後回しにしてリソースを貯めこめば貯めこむほど、あなたの店の売上が落ちます。

経済活動は複雑に絡み合っていて、僕らは一人で生きているわけじゃないんですね。


なので、目の前で困っている人がいたら、助けた方が得です。



結論だけ見れば、ものすごく当たり前の事なんですが、僕らは時々こうやって順序だてて今の行動(活動)を再確認しないと、こういうことを忘れてしまうみたいです。

#僕は忘れます


なので、定期的に「そういえば、ココのお金ってどういう流れ(#キャッシュフロー)なんだっけ」「そもそも生活(商売)って、どういう事なんだっけ」という、子供が感じる素朴(本質的)な疑問と向き合う時間を、意識的に作ることが大事なんだと思います。


これから梅雨の時期です。


考え事するにはいい時期ですね(^^)


皆さんも、時々、こんな時間を作ってみてください。


僕はステーキ食ってきます(笑)

#いきなり


今日もありがとう!


じゃ


またね!


阿部

2023/05/22

『AIに代替される役割』

 おはようございます。


さて。
今日は『AIよって塗り替えられた未来の共有』というテーマでお話ししたいと思います。
結構オモロイ話です。



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▼ AIによって塗り替えられた未来を

把握しておこう!
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最近、静かに興奮しています。
理由は「想像していた未来と違う未来が来てるから」です。


2020年11月にリクルートワークス研究所の方が書かれたコチラの記事が面白いです。
↓↓↓
『AIに仕事を代替される職業・されない職業、ランキング&マッピングで判明!』

記事を読む時間が無い方の為にザックリと記事の内容を紹介すると……
「繰り返し仕事(定型業務)はAIに代替されやすい」という前提のもと、

・ブルーカラーでAIに代替されやすい職種
・ホワイトカラーでAIに代替されやすい職種
・ブルーカラーでAIに代替されにくい職種
・ホワイトカラーでAIに代替されにくい職種

の4つに振り分けておられます。
※「ブルーカラー」=肉体労働、「ホワイトカラー」=頭脳労働

概ね「確かになぁ~」という感じになっているのですが、いくつか「おや?」と思うところがありました。

たとえば、「ブルーカラーでAIに代替されやすい職種」の中に『販売員』とあります。

たしかに「無人コンビニ」なんて話も聞きますし、セルフレジも見かけるようになりました。

ただ一方で、アパレル業界で(メガネ業界や飲食業界でも)今起きているのは「どの服もオシャレだし、値段で差別化も図れないんだから、販売員にファンを付けていくしかないよね」という『人検索』で、AIとは対極にあります。

これらの業界に入り込んでいるAI技術は、もっとクリエイティブの部分であり(だから技術で差別化が図れない)、「販売」に関しては『人』で勝負…という感じになっています。

AIを差し込む場所が『将棋』に近いんです。
「インプットはAIで、アウトプットは人」みたいな。

更に面白いのは、(2020年11月の時点で)「ホワイトカラーでAIに代替されにくい職種」に分類されている「美術家・デザイナー」です。

リテラシーの高い皆さんなら御存知だと思いますが、今『Midjourney』などの生成系AIで絵を描いてNFTで販売しているのは、美術家ではなく「AIを使った一般人」であり、『Midjourney』を使って洋服をデザインしているのは、デザイナーではなく「AIを使った一般人」で、すでに熱狂が生まれ、お金が生まれています。

実際、僕が働いている業界(飲食業)でも「メニューの雛形や店舗ロゴは人じゃなくて、AIに任せれば良くね?」という声がよく聞こえます。
#僕自身メニューブックを作る時AIである程度作ってから自分で手直しして作ってます

「非定型業務だから、AIは脅威じゃない」とタカをくくっていたら、とんでもない。
「ビジュアル創造は、人間にとっては非定型業務かもしれないが、その内容は『これまで見てきたモノの編集作業』であるから、実はAIの超得意領域だった」というのが2023年の見解です。

つまるところ、僕たち人間はAIを見くびっていて、それよって未来地図が大きく変わりました。



GREEの田中さんが話されていた「僕らは、どうやらWeb3を見誤っていた話」というのも面白いので紹介しておきます。

これまでの僕らの「Web1」「Web2」「Web3 」の理解は以下のとおり。
↓↓↓
【Web1】
メディアや法人が一般人に向けて発信していた時代 

【Web2】
TwitterやYouTubeやInstagramなどで、皆が発信ができるようになった時代 

【Web3】
Web2時代に幅を効かせたプラットフォームを無視して、 ブロックチェーン上で自分達を自分達で管理し合うようになった。

…細かい説明は省きますが、ザックリとこんな感じでした。

そして、「次はWeb3(ブロックチェーンとかNFTとか)っしょ!」みたいな感じでグイグイ進めてきましたが、ここに来て、AIが爆速で追い上げてきて、GREEの田中さん曰く、こんな感じになっちゃった。
↓↓↓
【Web1】
メディアや法人が一般人に向けて発信していた時代 

【Web2】
TwitterやYouTubeやInstagramなどで、皆が発信ができるようになった時代 

【新Web3✴️
AIによってクリエイティブスキルが低い人でも発信できるようになった時代

【Web4以降~】
Web2、Web3時代に幅を効かせたプラットフォームを無視して、 ブロックチェーン上で自分達を自分達で管理し合うようになった。

……たしかに(笑)


Web3は「生成系AIの時代」であり、これまで僕らが思っていたブロックチェーンうんぬんカンヌンの時代は、Web4以降に持ち越された。

僕らが思い描いていた未来は去年起きたAIのビッグバンで塗り替えられてしまったようです。

ここらへんの認識がズレていると、いろいろと打ち手を誤ると思うので、今日はその共有でございました。

面白くなってきました。
時代に取り残されないように、情報仕入れて、食らいついていきましょう!


今日もありがとう!

じゃ

またね。

阿部

2023/05/17

20代の苦労を安く見積もるな

 

おはようございます。


さて、

今日は、「若いうちの苦労は買ってでもしろ」という、この世で何万回も擦られ続けたテーマでお届けいたします。


説教臭いけど、なんだかんだ大事だよねという内容です。



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▼『成長できない環境』は将来が不安!
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最近は『ホワイト企業(残業が全くなく、自分の自由な時間が取れる会社)』の人気がすごく高まっているそうです。



そういう会社に学生さんが「就職したい!」と集まるらしいのですが、実際、

ホワイト企業に入社した新人社員が『入社後のアンケート』で「がっかりした!」と

答えている項目があるそうです。


その割合は、

なんと68%……


 何にがっかりしたかと言うと……

 

「残業するな!」が目的になっていて、

『成長できない環境にいて、将来が不安だ』

っていう意味だそうです。


 例えば、将来に向けたスキルを磨こうと思っているのに、

夕方以降は会社が許してくれない。

「残業するな!」と言われてしまう……



あとは、大型案件のプレゼンが翌日だったので、

入念に準備をして「完璧な状態でプレゼンをしよう!」と練習しようとしたら

「残業するな!」と帰らされた……


 または、コンサル会社という結構ハードな職場の話でいうと、

「あの人みたいになりたい!」という優秀な先輩の話を聴くと

「20代でほとんど家にも帰らず、過酷な環境で経験とスキルを積み上げてきた」

と言う……


 だからこそ、今かっこよくなっている先輩に憧れたのに、その先輩たちが行ってきた

『下積み』を許してくれない……


 このままの働き方で『一人前の30代』になれるかどうかが不安……


 そう思う人が増えている、

というか、『環境が変わったから、そういう声が上がってきた』

というのが正しいのかもしれません。 



そんな記事を見て、

僕が尊敬している人の1人……

Microsoftの日本法人、2代目の社長を務められていた

成毛眞(なるけ まこと)さんがFacebookで投稿していた記事を

ご紹介させていただきます。


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▼『24時間、365日働け』の訓示
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 ※以下、原文に改行などを一部追加し、編集しております。

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 1998年頃まで、毎年マイクロソフトの入社式で

「お前ら入社してから1年間は24時間365日働け!家に帰るな!風呂は隣のスポーツジムで入れ!」


と訓示していた。


 いまなら超ブラック企業の社長として逮捕されていたかもしれない(笑)。


 ある年の5月、

総務部長がやってきて「隣のスポーツジムからクレームが入っているのでどうしましょう」と言う。


 聞いてみると、

何人もの新入社員が、本気で会社に泊まって風呂に入るためだけにスポーツジムに行ったらしい。


総務部長へは

「良きにはからえ!」

と答えておいた。


 その後、シアトル本社や顧問弁護士から「あの訓示はヤバい」と言われたので、

次の年からは(訓示を)止めた。


 (その訓示を止めてから)社長訓示が終わって質問を受け付けたら、ある新入社員が

「なぜ我々には『24時間、365日働け』と言ってくれないのですか。がっかりした」と。


 じつはその訓示の締めには、こういう言葉を言っていたのだ。


 

「1年後、お前らは大学の同級生と同窓会をするだろう。

 すぐわかるはずだ。


 お前らは彼らの少なくとも3倍の経験をしている。


 つまり、普通の社会人の3年目になっているはずだ。

 その3倍の差は、絶対に一生縮まらない。勇者たちよ!」と。


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以上が、

成毛さんの投稿でした。


 確かに今の子たちにとって、

「本当に生活第一で、食っていけたらいいかな。」と考える子は良くても、

「若いうちにたくさん経験して、同世代から抜きん出たい!」と夢を抱く子にとっては、「少し残酷だなあ」とも感じます。



僕が初めて就職した厨房は、某リゾートホテルの中華キッチンでした。


朝5時には厨房に立って、一人で厨房のセッティングをして、上湯(中華のお出汁)を引いて、今日の天心の確認と、お米の準備と仕込みの段取りと、、、

で、みんなぞろぞろと出勤してきてそれぞれ配置につき、ランチ営業開始・・・

そしてランチを乗り切ったら片付けしながら在庫確認して同時に全体の発注。

ごみ捨てのついでに調達部(ホテルの5レストラン全ての食材が集まる部署)に行って発注をかけて、戻るまでの間10分くらい間にホテル裏の搬入口でちょっと座りながらコーヒーとパンをかじり、また厨房へ。


夜のスタンバイをしながら厨房のセッティングを夜仕様にチェンジし、夜営業へ・・・

営業が終わり、掃除片づけをして、翌日の準備と仕込みリストと天心の在庫をチェックして、厨房を出るのは翌日の1時とか(遅い時は2時とか)。。


もちろん、自慢したい訳でもなんでもなくて、むしろこんな状況(環境)が当たり前にある業界ですし、場所によっては寝ずに仕込みをして朝を迎え営業準備にかかる店舗もあります。

「たまたまそういう時代に立ち会ったから、そうした」というだけで、ココに『気合』とか『根性』と言った類のモノが他人よりあった訳ではありません。

そういう環境だった、というだけの事です。



でも、

だから同級生で他の会社(業種)に就職した仲間と、1年後や3年後に再開して吞んでみても、全然話が合わないんです(笑)。

テレビなんて観る暇もなければ、週刊誌の報道(不倫とか)なんて1ミリも興味が湧かなかった。

貴重な隙間時間は全て料理の勉強に充てていたからです。

職場は何も教えてくれません。

何かに貢献する事しか存在意義を示せす方法はなく、店の外で答え合わせをしないと前に進めないので、たまの休みや長めの休憩がある時はウキウキしながら本屋さんに駆け込んで、そこでも時間の許す限り本を読みかじっていました。

#本屋さんごめんなさい


環境がそうさせたのは間違いなく、

その環境のおかげで、その頃の同世代と圧倒的な差がついていたと思います。


 料理人はいつだってあこがれるポジション(#中華なら『あおり』、イタリアンなら『メイン』みたいな)を見て、

「自分だったら、下っ端が『どう働いてほしいか?』というのを想像して、先輩の目線で働く…… 

みたいなことをやってます。

ポジションは下りて来ないので、自分が登るしかない。

その為の近道が、『ものまね』なんですね。

 

とにかく、そもそも『残業』という概念、が1ミリも僕はありませんでした。

「労働基準法? へーみんな何か大変ねぇ~。」と、完全に他人事。




今では、『みなし残業』というのがありますね。

要は、最初から基本給の中に残業代が入っているから

「その分ならいくら働いてもいいよ」という仕組み。


 

後にそれもちょこちょこ禁止になっていきましたね。 



何をもって「大変」と感じるかは人によってそれぞれだと思いますが、僕から見れば、「新入社員は大変そうだな。」て思ってみてます。


 

だって基本的には『1日たった8時間しか働いちゃダメ』で『週2日も休まなきゃいけない』のに……


 【成長しなきゃいけない】

【先輩方に追い付かなきゃいけない】


 まぁ『凡人』(#僕の事です)には無理でしょうね……!


「すごく大変な時代が来たな」と……!


 『若い時の苦労は買ってでもせよ』


って、めちゃくちゃ説教臭くて言いたくないセリフなのですが……


 でもね……!


正直に言うと、本当はそう思っています……!


 「自分はラッキーだったな!」

と思っています。


 

20代、30代は、僕は、ほとんど休んでいないんですよね。


めちゃくちゃ働いていました!


 もちろん、怒られました!


「店に入るな!」「休め!」と言われていたけれど、

無視していました(笑)。


 

それが『許された時代』だったのは、本当にラッキーだったと思います!


 でも、僕らの競合って、『会社員』だけじゃないんです。

個人事業主もいれば、個人経営者もいます。


そんな方々は、日々労働基準法なんて関係なく、朝起きてから夜寝るまで『仕事』の事を考え、そして何十時間働こうが……

【価値を生み出していなければ『収入0』】です。


そんな方々を相手にしているのに、

「平凡な自分が1日8時間労働の中でやりして業務終了。」

何てことして言い訳ないんです。


そんな日々を繰り返し、もしそういう『勝負に出る時』が来た時に

【何がアナタを守って】くれるか!?


 『会社』じゃないです。

『労働基準監督署』じゃないです。

『政府』なんて、守ってはくれません。


アナタ自身の【足腰の力】です!!



その『足腰の力』をつけるって「すごく価値があることだな」と思います!



基礎体力は、早いうちから付けておきましょう!!

#結論が平凡


今日もありがとう!


じゃ


またね。


阿部



2023/05/12

【マイクロモーメントマーケティング】と 【1on1マーケティング】


おはようございます!


さて、今日は【1on1マーケティングとマイクロモーメントマーケティング】

というテーマでお話させて頂きます。

大企業も中小企業も個人事業主も、ここんとこ取りこぼさない方が良いよね、みたいな内容です。


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▼大手企業さんの打ち手を紹介
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先日、ファミリーマートさんとドン・キホーテさんが顧客データの共同利用を発表しました。


 少しだけ細かく説明すると……


 もともとファミリーマートは、

伊藤忠商事と一緒にNTTドコモサイバーエージェントとの共同の会社、

広告配信会社の『データワン』という会社を作っていて、

ここにさらに、ドン・キホーテが加わりました。



これのなにがすごいかというと……


顧客データが重複を除いて、3000万件が集まったことです。


 

1億2000万人の国民のうち、3000万人の顧客データが集まると、

どういったことが起こるか?


これは

【1on1マーケティング】

を理解していると分かりやすいんです。


 

【1on1マーケティング】というのは、「個人を対象としたマーケティング」のことをいいます。 


その個人が……

『どんな商品を今まで買っているか』

『どんなものを求めているか』

『どんなものが好きか』


このような購入履歴と検索履歴のデータを合わせて、その人だけに広告を届けることを……

【1on1マーケティング】と呼んでいます。


マクドナルドさんなんかは、

2004年から【1on1マーケティング】に300億円をかけてシステムを構築していました。


昔は『携帯クーポン』とかって呼ばれてましたが、今で言うと『マクドナルド公式サイト』

という名前になって、そこにクーポンが送られてくるようになっています。


 あのクーポンは、全員が同じクーポンを送られていません。


 例えば、

土日のお昼にコーヒーをよく購入している方には、

週末の朝、コーヒーの無料チケットが送られてきます。


 週に3回は来てくれているお客様が、新商品のハンバーガーを買っていなかった場合、

新商品のハンバーガーのかなり大きめサイズのディスカウントクーポンが送られてきます。


 さらに、

いつもチーズバーガーセットを買っている女子高校生には、チーズバーガーセットの

ディスカウントクーポンが送られてくる。


 よくビッグマックのポテトのLセットを買っている大学生の男子には、

ビッグマックのLLセットのクーポンが送られてくる。



こんなふうに、

その人に合わせたクーポンが送られるシステムを、2004年から300億円をかけて開発し、

なんと現在のマクドナルド公式サイトのダウンロード数、、、

6600万人!


 日本の人口の半分以上が、この公式サイトをダウンロードしていて、

6600万人の今までの購買パターンに合わせたクーポンが送られている。


これが

【1on1マーケティング】です!


 これは法にも触れないように、できています。


きちんとそういうやり方をしているので、公式に発表されています。


 これは強いですね 。


 

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▼ビッグデータが動いている!
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 今回はこの

【1on1マーケティング】ともう一つ……


【マイクロモーメントマーケティング】


 これも覚えてもらって、どう使うのかということをお伝えします。


 

【マイクロモーメントマーケティング】

というのは……


実際に、今どこでどんな行動をしているのかに合わせて、広告を届けることです。



例えば、

エアコンを買いたいなと思って、

エアコンの検索をしていると、

エアコンの広告がその人だけに届いたり、


引っ越しをしたいなと思って、

マンションを検索していると、

マンションの情報が届く。


 

例えば、

コロナ騒動も一段落し、そろそろ沖縄旅行もしたいわ。

と考え、今年のGWや夏休みに沖縄旅行を計画している方も少なくないと思います。


そしたら大体、沖縄に行く前に、

パートナーや家族と一緒に、沖縄のホテルやレンタカーの情報を検索しますよね。


そうしたら

『 沖縄県初テスラ専門レンタカーサービスがスタート』

というGoogle広告が、皆のスマートフォンに同時に表示されるなんてことも起きます。


まさにこれがビッグデータを元にした

【マイクロモーメントマーケティング】と

【1on1マーケティング】が動いているということです。


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▼ビジネス思考力を手に入れるには…
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ここからが今回の結論です。


この

【1on1マーケティング】や

【マイクロモーメントマーケティング】は大企業の打ち手だと思われがちです。


 

なぜかというと……

『開発コストがかかるから』


そして、中小企業とか個人事業主は……

『ビッグデータをもっていないから』


 ですが、実は我々のような中小企業や個人事業主でもこの

【マイクロモーメントマーケティング】の考え方を転用することはできる!


==========


 【1on1マーケティング】と【マイクロモーメントマーケティング】を実行するには、

4つのことを知っておかなければなりません。

 

『1.自社でビッグデータをもって運用する』


『2.Google広告やFacebook広告を運用する』


『3.お客様のSNS投稿をチェックしてアプローチをする』


『4.お客様に直接会いに行き、話を聞いてアプローチをする』


我々中小企業の打ち手は1以外の……

2と3と4です。


 特に3と4は、大企業には不可能なアクションです。


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上記のそれぞれを少し説明すると、


『1.自社でビッグデータを持って運用する』

これは数百億かかるため、大企業だけの戦略。

中小企業や個人自由主は除外。


 2と3と4を使おう!


 『2.Google広告やFacebook広告』

これは使えます♪


 

3と4は、大企業にはできないアクションです。


 

『3.お客様のSNS投稿をチェックしてアプローチをする』


『4.お客様に直接会い、話を聞いてアプローチをする』


 そう、

大企業というのは……

『数千万人のお客様にサービスを提供する』

という役割があるので、1人1人のSNSを見たり、1人1人に会いに行くアプローチはできない。


そんなことをしていたら会社が潰れる。


 でも私たち中小企業や個人事業主は、

1人1人のお客様に会ったり、

1人1人のお客様の情報をチェックする余裕があります。


なぜなら、

お客様の数が少なくても回るからです。



こんなふうに

大企業と戦わないことは、とても大事です。


 

でも世の中のニュースというのは、大企業のニュースばかりが流れます。



今回のニュースも、

ファミリーマートとドン・キホーテが3000万人のビッグデータを使って、マーケティングをしている。


それしかニュースになりません。


 これを聞いて

「じゃあビッグデータを作ろう」

となりますか?


ならないですよね。


 「ああ、俺たちには関係ないや」


もしくは消費者として、

それを見てしまいます。


 

それでは、自分のビジネスを守れません。


 中小企業、個人事業主用に転用するビジネス思考力を、ちゃんと手に入れる必要性があります。


 

中小企業と個人事業主は、1人1人の求めているものを聞きに行きましょう!!



これからは接近戦の時代だ♪


今日もありがとう!!


じゃ


またね!!


阿部

2023/05/09

経済転換による『娯楽・暇つぶし』時代の到来?

 おはようございます。


さて。
今日は、昨夜、寝る前にボンヤリ考えていたことを共有したいと思います。
少し先の未来(#もう来てる?)の話です。
テキトーに聞き流してください。

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▼ 貨幣経済から評価経済へ
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この星は、ずいぶん長い間「貨幣経済」で回っていました。
それは、お金をたくさん持っている人がブイブイ言わせられる世界です。

なので、学校の先生も、僕の父ちゃんも母ちゃんも、「貯金をしろ」「お金を貯めろ」と言います。

そんな中、SNSが登場して、「評価経済」が始まりました。

評価(フォロワー数)をたくさん持っている人に、お金が集まるので、今度は皆、評価(フォロワー数)を稼ぎ始めました。

一昔前にあった『お金の増やし方』というノウハウは、『フォロワーの増やし方(チャンネル登録者の増やし方)』に姿を変えました。

最新の『人生ゲーム』で集めるのは、「お金」ではなくて、「フォロワー数」という噂を聞きました。面白いですね。

「評価経済」によって「貨幣経済」が終わらされたか?というと、そんなことはなくて、どちらかというと『共存』しているイメージです。

ただ、さすがに世間も「評価(フォロワー)さえ集めれば、ブイブイ言わせられるのね」と気づいたらしく、今は「評価経済」の面積が徐々に大きくなっています。

以前(2019年だっけか?)、ZOZOの前澤さんが1億円でフォロワーを買われましたが、あれは「評価経済」を語る上で、象徴的な出来事だと思います。

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▼ 「評価経済」では語れなくなった
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評価経済が始まり、数年ほど「フォロワー数が多いヤツが最強!」の時代が続きましたが、数百万人のフォロワーを抱えるタレントが、たった一発の不祥事で活動休止に追い込まれたり、数百万人のフォロワーを抱えるタレントがクラウドファンディングで失敗したりしているうちに…「おや? 『フォロワー数が多ければイイ』というわけでもないの?」という雰囲気になってきました。

つまり、「評価=フォロワー数」が成り立たなくなったわけですね。
そこで、ヒョッコリと顔を出したのが「信用経済」です。

まわりの目を恐れずに「王様は裸だ!」と本当のことを叫ぶことができるヤツが「あいつは信用できる!」という評価を集め、ブイブイ言わせられる世界ですね。
信用経済の勝者になる為の絶対条件は「嘘をつかない」です。

ギャラを貰ったからといって商品を紹介してしまうと、一気に信用を失います。
「信用経済」の世界では、フォロワー数の多い『CM女王』は誉められた存在ではなくなり、「お金さえ払えば、嘘をついてくれる人」になりました。
「フォロワー数を稼いでいるのに、一部からの評価は稼いでいない」という事態です。


ここで僕らは整理しなくちゃいけません。

評価経済の枠の中には、「フォロワー経済」と「信用経済」があるということを。

フォロワー経済の特徴は『広さ・広告費』で、信用経済の特徴は『深さ・ダイレクト課金』といったところでしょうか。

言うまでもなく、これからの時代を生き抜く手段として、『VIP戦略』や『ラグジュアリー戦略』を狙うなら、信用経済の住人になった方が良さそうです。



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▼ …で、ここからどうなるの?
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ちょっと前(コロナ直前?)くらいから、「フォロワー数とか、あんまり意味ないっす」と割り切って、本当のことを言う人が増えてきたように思います。
#思います?


数が増えると価値が下がるのが世の理で、個人的には、「王様は裸だ!」と言いやすくなった時代に「王様は裸だ!」と言っている人に対して、「今どき、正しいことを言ってんじゃねぇよ」とモヤモヤしています。

そんな中、堂々と遅刻してくるチームラボの猪子さんや、大胆に約束を破る家入一真さんや、講演会の壇上で酔っ払っている幻冬舎の箕輪さんといった『人として完全に間違っている人達』が急に色っぽく見えてきて、彼らに共通していることは、「キャラクターを守っている」ということなんですね。

「この人は、こんなキャラだろうな」という期待を1ミリも裏切らない。

そして、こちらが想定しているキャラクターの中で、約束を破ったり、遅刻してくれたり、間違ったり、嘘をついてくれるので、そこに失望感などなく、「仕方ないよね。だって箕輪さんだもん」で皆、ハッピーです。

誰でも正解が出せる時代になると、間違っても「仕方ないよねぇ」で許される人が重宝されるでしょうから、「キャラ」を持っている人が、人やお金を集める『キャラ経済』は間違いなくやってくるだろうなぁと思っております。

キャラ経済の勝者の条件は「キャラを守ること」ですね。

本当のことを言うことよりも、嘘を言ってもいいし、間違ってもいいから、「キャラクターに一貫性があること」が何よりも重要で、これって、ウソップが愛される漫画の世界じゃないですか。

「いよいよ『娯楽』『暇つぶし』の時代の足音が聞こえてきたなぁ(#聞こえてる?)」と昨日の夜、ボンヤリと考えていました。


まだまだゲームチェンジは続きそうですね(^^)

またまた楽しい時代になりそうです!


今日もありがとう!

じゃ

またね!!

阿部

2023/05/08

『丸投げ力』

 おはようございます。


さて。
今日のテーマは「任せる人の選び方」で、ガッカリするぐらいシンプルな結論になりますが、あらためてココだなぁと思ったので、記しておきます。

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▼ 集落の時代に必要な「丸投げ力」
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SNS黎明期は、まだ「発信する人」と「発信しない人」がいたので、「上手に発信する人」に注目が集まり、その個人に大きな力が宿るもんですから、『個の時代』と言われました。

あれから時は経ち、国民総発信者時代に突入。
皆が発信しまくっているので、今となっては少々上手に発信したところで注目は集まりません。

そこで、アベンジャーズが如く「発信力を持った個人」同士が集まり、「アイツが成功すれば自分も少し得をするからアイツを応援する」といった感じで"互いの株を持ち会う"『集落の時代』が幕を開けました。

『集落の時代』の基本的な作業は「パス回し」です。
大前提として、「パスを止めてしまう人間」にはパスは回ってこないので、「パスを出す人間」および「シュートを決める人間」であることが、この時代のドレスコードです。


その上で求められるのは、「ポジショニング」です。

説明が抽象的で申し訳ないですが、要するに、「この場面ではアイツにパスを出すことが正解だよね」「ここは俺がシュートを決める場面だよね」とチームの全員が簡単に判断できるように、陣形を整えておくことが必要です。

ここのポジショニングが上手くいっていないと、「次は誰にパスを出せばいいの?」「え?私がシュートを打っていいの?」と、いちいち監督に判断を委ねることになってしまい、そうなるとトップダウン経営の会社と変わりません。
…とは言え!

パスを出す相手の能力が確認できていれば、積極的にパスを出せるのですが……実際問題、たとえば新入社員や学生バイトにパスを出すのは、なかなか博打だったりします。

経験がある自分がドリブルで進んだ方が確実に試合を前に運べるからです。

ただ、
試合でボールを触らせないと、新入社員は成長しない。
これは、多くの社会人が抱えているジレンマだと思います。
仕事を外注する時も同じかもしれません。

「はじめまして」の人が期待に応えてくれる人なのか否か…その判断ができないと、なかなか簡単に仕事をお任せすることができません。

その結果、「逐一、チェックさせてください」という『検閲』を入れなければならなくなります。

そうなると相手は「依頼主の駒」になってしまうので、本人のポテンシャルの全てを引き出すことができません。

なるべくなら「あとは任せた」と丸投げできるといいのですが(※そうすれば、その人の作品になるので、その人は頑張ってくれる)、どっこい、「丸投げ」のリスクが高すぎる。

店舗運営をしていると『採用』や『教育』、そして『評価』というモノを常に意識しながらの業務になりますが、
そのとき僕は、チームで動く以上…そして、チームの一人一人に責任を持ってもらう以上、上司としての自分に課せれた宿題は『丸投げ力』の向上だと判断しました。

僕が、「丸投げ力」を伸ばさない限り、僕の指示待ちのチームになってしまいます。
そうすると、僕の感性が老いた時にチームは終わります。
そんなのイヤどす。
#京都推し


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▼ 丸投げ先の選び方
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とりあえず「丸投げ」することは決めました。
あとは、丸投げ先をどう決めるか?
一昔前までは、この試金石は「学歴」が担っていたハズなのですが……集落戦になると、どうやらそうでも無さそう。
#ほとんどの学歴はAIで代替できる


さて、僕らは何を試金石に丸投げ先を決めればいいのでしょうか?
ここが今日の結論です。

僕なりに色々探ってみた結果……
「仕事は、文章が面白い人に丸投げするとイイ」
という結論に至りました。

「文章」です。ブンショウ。

自分に求められている役割、自分に許されている時間、退屈させない設計、サービス精神……「文章」には、その全てが出ていて、音楽家であろうが、イラストレーターであろうが、建築士であろうが、スポーツ教室の先生であろうが、彼らの技というのは「鍛えぬかれた筋肉」でしかなく、彼らの骨格は「文章」が正直に表しています。


「骨が歪んでいると、どうしようもねぇ」という話です。
岡本太郎さんも、会田誠さんも、ベラボーに文章が面白い(優しい)んです。

でも、当たり前っちゃあ、当たり前ですよね。

彼らもチームで動いているわけで、その都度都度のコミュニケーションで最適解を出し続けたから、あの地位に行けた。

僕はいつも、社内で回覧される『四半期レポート』を配信される度に読んでるんですが、仕事が出来る方や結果を出し続けている方は漏れなく「文章が面白い(優しい)」んです。
なので、何か相談する時やお願いする時はそういう方をチョイスしています。
#僕のも読まれてんのかな…


結果、それは大正解で、そういう方々は僕の意図を綺麗に汲み取ってくれて、会話をするように仕事を進めてくださいます。
なので、そのまま丸投げしています。
丸投げ先を決める時に「文章の面白さ」は大きな大きな試金石となるので、お相手の方のブログやnoteやFacebookを読むのはオススメです。
集落の時代に入ったことにより、「コミュニケーション能力」の価値が日に日に高まってきていることを感じています。


今日もありがとう!

じゃ

またね!!

阿部

「それは『仕事』とは呼ばない。」

  おはようございます! さて、 今日は「仕事とモチベーションは切り離せ」という話の延長戦のような話をさせて頂きます。   先日、「モチベーションはどこから湧いてくるんですか?」とか「モチベーションの維持はどうやっているんですか?」と言ってくる学生へのアンサーとして、「プロの仕事...