2023/04/28

『まもなく意味が変わるものを押さえる』

 

おはようございます!


さて。
今日は、『まだ気付いていない、身近なものの意味変』というテーマでお話ししたいと思います。
少し黒めの、しかし大切なお話しです。


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▼ 彼らは才能を作った
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昔話に出てくるような景色が広がる「白川郷」の歴史を調べると……江戸時代中期に、現金収入として、カイコを飼って、そのマユから生糸を作る『養蚕(ようさん)業』が盛んになったそうで、「養蚕スペースを設けるため」に民家が大型化して、「合掌造りの家」がポコポコ誕生したそうです。

機能を追い求めた結果誕生した「合掌造りの家」は、長い時間をかけて、もともとの機能(養蚕スペース)を失いました。
が、その景観を残し続けたことで、ファンタジーとなり、「集客装置」という機能が新たに追加されました。

それによって…ついには、白川郷の観光客は増えに増え、ライトアップイベントは完全予約制となり、入村制限がかかるほどに。
現在、白川郷の観光業は、養蚕業以上の産業となっています。

「合掌造りの家」という財産を持つ白川郷を少し羨ましく思う一方で、受け止めなければいけないことがあります。

それは、
「『合掌造り』という、当時は何でもなかった当たり前の景色を財産にしたのは、彼ら自身」
ということ。

どこかのタイミングで、「…あれ? これって、このまま残したら、集客装置になるんじゃね?」と考えて、「時計の針を止めることにコストをかけよう」と声をあげた人がいたのでしょう。

「ベネチア」なんて最たる例です。
もともとは機能を追い求めて水路を張り巡らせたハズなのに(もともと埋め立て地だっけ?)、今では、その水路は、すっかり「集客装置」です。

お金をかけて、昔の景観を残し、ついには「いずれ水に沈む都」という閉店セール広告を打ち出す所業。見事です。

「合掌造り」にしても、「水路」にしても、「時代が進み、本来の機能を失ったにもかかわらす、その姿を残しつづけたことによって、意味変し、【ファンタジー】となった」という背景があります。

このことについて「へぇ〜、そうなんだ〜」で終わらせるつもりはありません。



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▼ 僕らの才能予備軍はどこだ?
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ここで向き合いたいのは、「今、僕らが持っているカードの中で、いずれ、本来の機能は失うけれど、それでもその姿を残し続けることによって、まもなく【ファンタジー】となり、集客装置となるものは何か?」という問いです。

京都に来た時に、そんなことを僕なりにアレやコレやと考えてみた結果……「煙突」と「提灯」と「電線」という答えに辿り着きました。

すっかり当たり前の景色になっちゃっていますが、先進国でこれだけ「電線」が垂れ下がっている国は日本ぐらいです。

一部では「電線の地中化」が叫ばれていますが、電線を地中に埋めてしまった場合、「損傷箇所」を見つけるのにコスト(復旧コスト)がかかってしまうので、地震や台風の多い日本で「電線の地中化」はなかなか難しいと思います。

フィリピンのスラム街の映像を見ると、大量の電線に圧倒されて、日本人の僕ですら「電線のファンタジー化」を感じずにはいられません。

電線を知らない国の人達からすると、そのインパクトはさらに大きいでしょう。

しかしながら、電線が日常にある日本人が電線を見ても何とも思いません。

「近所の人が行きたくなる場所」というポジションは全てのサービス提供者が獲得したいところですが、おそらく電線が残り続ける日本に住んでいる人に対して「電線」はファンタジーにはなり得ない(売りにはならない)と思うので、残すは「煙突」と「提灯」です。


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▼ 煙突の現在の「意味」
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夜道を照らすだけならば「提灯」よりも「電気」の方が良いわけで、それでも提灯が残っている理由は「温もり」や「風情」といった要素だと思います。

日本人ですら、提灯がたくさん並んだ空間に「非日常」を覚えるわけですから、ここは戦略的に残し、集客装置にした方が良さそうです。

そして、僕が一番注目しているのは「煙突」です。
暖炉よりもエアコンの方が部屋を暖めてくれますし、そもそも住宅街で黒い煙なんて上げられないので、新築で「暖炉のある家」を建てる人なんてほとんどいません。

「煙突」はとっくの昔にその機能を失ってしまい、今、世界から「煙突」がどんどん無くなっています。

そんな中、普通にえんとつがぽつぽつある地方もちょこちょこあります。

皆さんも一度や二度、聞いたことがあるかもしれませんし、SNSで、古いレンガの煙突の写真を見たことがある人もいるかもしれません。

誰かが煙突に目と時間を奪われ、写真を撮って、アップしているところを。

面白いのが、その時、「その煙突から煙が出ているか否か」が、まったく議論されていないということ。

煙突が使われていようが使われていまいが、そんなことはどうでもよくて、「煙突がある」ということが議題になっています。

つまり、
煙突は本来の機能はまったく求められていなくて、現在、「ファンタジーの世界に出てくるもの」として扱われている。

『合掌造りの家』と似たような扱いです。

今、僕はホテルのラウンジ(三階のくせに庭園が見える)をどう演出しようかしらと考えております。

とりあえず温かい明かりはマストだと思うので、提灯チックな何かは導入したいなあ思うのですが、ラウンジ内に煙突を立てようと思ったら一筋縄ではいきません。
室内ですし、下手したら邪魔です(笑)
煙を出すのならば特に(笑)

「煙なんて要らない」というのと、「えんとつじゃなくても、えんとつチック(えんとつが果たしている機能と同じアイテム)ならいいかな。」ってのが僕の結論です。

煙に関しては、現代の煙突の機能はそこじゃないからです。

「ロウソク」なんかもそれに当たると思うのですが、時代が勝手に意味変してくれるものが僕らの周りにはいくつかあります。

「まもなくファンタジーになるもの」を丁寧に抽出し、コストをかけて残し、集客装置にする。
その時、「まもなくファンタジーとなるもの」の「©️(著作権)」をおさえておくと強いよなぁと思っています。

『茅葺き屋根』は白川郷に持っていかれちゃいましたが、まだまだ残っているキーワードはありそうです。

とりあえず、石の形をしたランプを店内と庭にちょこちょこ置いて、外と中の境界線を曖昧にして、「まるで外で庭園を見ている感覚」を作り出せないかなあと試行錯誤中です。
#コレ↓↓↓



ここで「ライト」が「暗闇を照らすもの」では無く、「集客装置」になってくれたらとりあえずクリアです。

そのアイテムの現在の意味(価値)を、問い直し、この調子で生まれ変わらせることが大事なのだと思います。



少しでも参考になればうれしいです(^^)


今日もありがとう!

じゃ

またね。

阿部

2023/04/27

過去最高に『日本の人口が増える日』

 

おはようございます!


さて、

今日は、『ゴールデンウィークのビジネスチャンスについて』というテーマでお届けいたします。


海外から多くの人が日本に来て、日本人は海外に行かない。

ゴールデンウィークは……

需要が爆上がりして、供給不足になります!


この最高の追い風にどう乗るのか!といった内容になります。



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▼先ずはせっせと情報収集…
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いつもお世話になっております、日本経済新聞さんの記事で御座います。


 【2023年4月6日 15:42 (2023年4月6日 17:44更新) [有料会員限定]】

GWの旅行者コロナ前並みに

国内過去最高、海外は鈍く:日本経済新聞


https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC05B4C0V00C23A4000000/


内容をサクッと説明すると、「今年のゴールデンウィークはめちゃくちゃ日並びがよくて、

コロナ禍前の一番インバウンドが多かった年、海外から約3000万人が来ていた年と比べると……マイナス1%!ほぼ一緒!

海外から日本にめっちゃ人が来て、そして日本人は海外に行かない!

日本の人口がおそらく史上最も多くなるゴールデンウィークになるかも!」

みたいな内容です。

#読み手の熱量が若干加筆されてます


もう少し詳細を説明すると、

2023年のゴールデンウイークの国内と海外を合わせた旅行者数がのべ2470万人。


新型コロナウイルス禍前の2019年のGWと比べると、1%減の水準まで回復しています。

#ほぼほぼ一緒


 これに対して…

海外旅行は回復が鈍いみたいです。


JTBの推計では23年のGWの海外旅行者数は2018年の約3割、

日並びがよかった2019年と比べると約2割の水準にとどまります。


日本人は海外に出ず国内で遊び、海外からはインバウンドがやってくる。。。

という事は…その時期限定で日本の人口が増えてしまう。



2023年のGWは5月1~2日を休みとすれば、4月29日~5月7日まで9連休となるなど

日並びが良いんですね。

#学校通ってる家族がいるところはアレかもですが



そして、ネガティブな面があるとすると、 


飛行機・ホテル・新幹線・レストランは……予約が取れなさそうです。


需要が上がるので、ホテルは今、めちゃくちゃ価格が高い。

#イールドコントロール

 


特に高単価ホテルほどその傾向があるのですが、ゴールデンウィークは通常のオフシーズンの2倍の価格になります。

#今年は2倍では済まないかも……

#2.5倍、もしかしたら3倍くらいになるかも



旅行する人にとっては大変な面もあるかもしれませんね。


需要と供給のバランスは、

需要が爆上がりして供給不足になるでしょう。 


当然、価格は上がるということ。

そのようなネガティブな面もありますが、

『サービス提供者側』『ビジネスをする側』からすると、

これはチャンスに決まっているじゃないですか♪


 

極端に言うと、単価を上げても売れちゃうんです、

この期間は。

 

なので、ビジネスをする側にとっては最高の追い風です!!!


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▼インバウンド対応は準備万全⁉
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 国内旅行者とインバウンドを両方相手にしないといけない訳ですが、多くのお金を落とすのはまだまだインバウンドだと思います。

#安い国ニッポン



というわけで、インバウンド戦略!


 まず1つ目!

『インバウンド向け広告』

インバウンド対応のサイトやインバウンド対応の飲食店って、

日本ではめっちゃ少ない!


コロナ禍で人が全然来なくなってしまったので、インバウンド対策をしてない店舗が多いんですね。


それに、2019年まではインバウンド対策をしていた飲食店で、

対策をやめているところもあります。

#来ないからやめちゃった

 


もうお気づきの方も多いでしょうが、インバウンドで賑わっているお店の共通点は、

『Instagramの投稿は全部英語』です。


皆さん公式サイトも英語対応は完璧です。


 そしてその画像を見て、

「すでにインバウンドの人がこれだけ来ています!」

が、アピールできるんです。




そして、2つ目!


『インフルエンサー広告』


具体的には、海外から日本に住んでInstagramの案件を受けている人がいて、

日本の素晴らしいお店を海外の人に伝える発信をされています。

その人に宣伝をお願いする。


 さらに

『インフルエンサーナイト』と言って、

TwitterやInstagramのフォロワー数が

多い人を、無料で招待するようなアクションをしている店舗もあるようです。


 

今後は中国圏や韓国圏への対応も必要になってくるでしょうが、


ゴールデンウィークはとにかく英語圏の人を中心に攻めた方が良さそうです。


 

そして、3つ目!


これは当たり前と言えば当たり前の、地味な打ち手ですが、


ゴールデンウィーク期間の営業時間延長です。


 みんななんとなくで『延長』してますが、そこにもロジックがあって、

日本人はコロナ禍で、完全に夜の食事を早めに切り上げる生活習慣に変わってしまいました。


これは居酒屋をされている人などはよく分かっていると思います。

首がもげるほど頷いていると思います。


21時以降はお客様が本当に来なくなった!


そのため、

どこのお店も

18時から23時で充分回る……というか、


それ以降はお客様がいらっしゃらないので

これでよかったのですが、


ゴールデンウィーク中の4月29日から5月7日までは、

16時から24時がアツそう! 


なぜなのか……そうです。生活習慣が変わるからです。

#下手な一人芝居


 

海外旅行に行ったことがある人なら

思い当たる節があるんじゃないでしょうか?


 海外旅行に行った時は、いつもと同じ時間に食事をするとは限りません。



時差のことも含めてですが、海外旅行に行くと晩御飯を16時くらいに食べたくなることがあります。


時差があるので言い方が難しいのですが、お昼の12時ではない時間に食べちゃっている。


 ようは到着したディナーの時間よりも2~3時間早く、もしくは4~5時間早くにランチを食べている可能性があるのです。


 お腹が空くんです!


でも、ほとんどの飲食店が営業していないのです。

 


だから『16時』オープン!


そして、夜も長くした方がいい。


 

例えば……


海外旅行に行った時にはエンタメを見る時があります。


エンタメは18時か19時スタートで、終わるのは21時頃。

 


そこから逆算すると、ラストオーダーは『22時30分』とかの方がいい。


 「22時に来ても大丈夫!

 22時30分でも大丈夫!」

みたいな感じです。



これはあくまで“ある”可能性があるからです。

 

もちろんこれはやってみて、初めて結果が出るので、

あくまで仮説ですが、

少なくとも海外旅行に行った時は……


 ▼ ▼ ▼

【いつもと同じ生活習慣ではない時に食事をする】


ここは狙っておいた方が良さそうです。



今日は、いつもとちょっと違って、

G,Wのボーナスタイムの過ごし方みたいな内容でお届けしました。


サービス提供者の皆さん!


頑張りましょう!!


今日もありがとう!


じゃ

またね!


阿部

 


 

2023/04/26

『結局、成長するには・・・』

 

おはようございます!



さて。

今日は、『手っ取り早く成長する方法』というテーマで、お話ししたいと思います。
テーマではこんなこと言ってますが、なんやかんやで地道な内容です。

若手(10代〜20代)の皆様もほんのり聞いておいてください。

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▼ その「気づき」を生んだのは…
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先日、社内での集合会議(みたいなやつ)がありまして、そこで若手店長に相談されました。
#全国から東京に集まるやつ


内容は、店長さんの務めるホテルで「オンラインショップを立ち上げて、レストランで提供している『地元のお米』や、『お漬物』を販売して、販路を拡大したい。」といった内容。

何ならもうすでにECサイトの調整に入っていて、「まもなくスタートできます!」という状態まで持ってきていたみたいです。

それを受けて、「スタートさせるのは、もう少し後にした方がいいかも。。。」と言う阿部。


これには理由がありまして……  その時点でそのECサイトの商品棚に並べられる「商品」はまだ2~3つしかなくて、「ちょっとしか商品がない店の宣伝」にスタッフさんの労力(時間)を割いてしまうのはチョット勿体ない。
(※ここから、チョットだけ複雑な話になりますが、お許し下さい)

その店長さんが『ECサイト』に出そうとしていた「商品」は、現在、『その商品の販売元』がすでに公式オンラインショップで販売しています。
#そりゃそうですよね
#米は米屋
#漬物は漬物屋


それならわざわざ同じものを高く販売するより、ホテルのサイトに公式オンラインショップのリンクを張り付けて、そっちに誘導した方がいい。

そうすれば、お米屋さんはそのホテルを宣伝した方がお米屋さんの売上に繋がるし、ホテルの朝食で食べたお漬物が美味しければ、「このお漬物、どこで買えるの?」となり、観光がてら直接行って頂いてもいいし、何ならその場で直接オンラインショップを紹介して、その場で購入してもらってもいい。
#「オンラインのコノ商品が、朝食で提供してるやつです。」
#「もっかい食べます?」
#みたいな会話が生まれる


お漬物屋さんや、お米屋さんにとって、『このホテルが売れた方が自分たちの取り分が増える』ように設計した方がいい。

「販売は本家本元に任せて、僕たちは宣伝に全振りしましょう。」と伝えました。

そうすれば、そのお店にも僕たちのホテルのパンフレットを置いてくれたり、「あのホテルで食べれるよ~。」「あのホテルではこんな出し方してるよ~。」みたいな感じで実際に店主がお話してくれたりして、そのお店に訪れてくださった方が「おや? そんなホテルがあるのね」といった調子で「じゃあ今度来るときはそっちに泊まってみるわ」という可能性が作れる。

「2~3品の商品」を買ってもらう為に、あらたに宣伝コストをかけたりせず、むしろ「お取引先を紹介することで、自社の宣伝に繋がる」という流れの方が価値がある。
#勝たせることで、勝つ


その若手店長さんには他にも……
「お店には、フロントエンド商品(集客装置となる商品)と、バックエンド商品(利益目的の商品)の二つを用意しておかないと、宣伝コストが無駄にかかってしまうよ」
と伝えました。

あとは「もしほんとにECサイトを立ち上げるなら、商品を最低4~5個用意して、お客さんが商品間を回遊する流れを生んだ方がいい」とも。


そこで、若手店長さんは「おお、なるほど!」となったわけですが………これってメチャクチャいいなぁと思うんです。

というのも、
この【気づき】を引っ張り出したのは、「よし!すぐにやろう!」と自分の判断で動いた若手店長さんで、彼が「いつでもスタートできます!」という状態まで持ってきていなかったら、この議論にはならなかった。

その店長さんが「指示待ち」の姿勢でいたら、一連の【気づき】を取りこぼしていた。

こういった展開を僕は「成功」と呼んでいるのですが、この類の成功を積み上げた総量が「チーム力(会社の力)」なのだと思います。

日頃から、「『ミス』は全く問題ない。『遅い』は大問題だ。」と言っておくことが大切ですね。

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▼ 出世が遅い日本
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さて。
話の途中ですが、ここで少し面白いデータを共有させていただきます。
リクルートワークス研究所が調査した「各国の昇進年齢(平均)」です。

▼各国の「課長昇進」の平均年齢は以下のとおり↓
中国=28.5歳
インド=29.2歳
タイ=30歳
日本=38.6歳

▼そして、「部長昇進」の平均年齢がこんな感じ↓
中国=29.8歳
インド=29.8歳
タイ=32歳
日本=44歳

……これは2014年の数字なので、今は、もうちょっと違うと思うのですが、とにもかくにも、日本って「役職」に就くのがブッチぎりで遅いんです。
決定権を持たせてもらえるのが、ブッチギリで遅い。

日本人は、じっくりコトコトと「たしかな知識」を得てから偉くなります。
おかげで「ミスが減る」というメリットはありますが、同時に、ミスから学ぶ機会も減ります。
「気づきが減る」というデメリットが生まれるわけですね。


コロナ過を経験した社会人の方々は皆さん心当たりがあると思いますが、あれだけ毎日ゲームチェンジがおこれてしまい、秒速で現場対応していかなきゃいけない世界線では、「ミスの少なさ」よりも、「気づきの少なさ」の方が致命的です。
時代と真面目に向き合う度、
コロナと真面目に向き合う度、
いつも、
時代やコロナから、「会社のカタチを抜本的に変えろ」と言われ続けた日々。

僕はそろそろ40歳を迎えるのですが、「ほんの少しの実績」と「自信」と「まもなく時代から必要とされなくなるかもしれない正解」を持ち合わせてしまっていて、すでにそこそこ頑固です(笑)。

44歳になったら、もっと頑固になっているかもしれません。
そうなってから偉くなった(決定権を持たせてもらった)ところで、もう遅い。
遅いんです。
多くの人は、もう変われないんです。


それなりに実績を残してきたミドル世代に「今どき、そんな広告、通用しないですよ」と言って、ムッとされちゃいます。

「弊社もコミュニティーを作るぞ〜!」と言って、集まってきた人達に対して商品のシェアの要求しかしない会社コミュニティーをよく見かけます。

会社は、若手に対して「自覚を持って働け」と言うだけじゃなく、「決定権」の受け渡しを「38.6歳」や「44歳」まで引っ張らずに、目先の損を被ってでも若手に決定権を与えていくことが求められているのだと思います。


ただ、やっぱり怖さもある。
知識が無い若手は、ウン百万円円、ウン千万円を平気で溶かすので。
それでも「決定権」を渡した方が良いのか?

規模感はいろいろあれど、『実際に手触り感をもって仕掛けた自分発のアクション』でないと、本当の意味での学びや気づきは得られないんだと思います。


▼最後に、このブログにいらっしゃる若手の皆様へ。

皆さんがこれまで「勉強」と呼んできたものは、ただの「暗記」です。
成熟社会では、そんなものは1ミリも通用しません。
火の怖さを知りたければ、とっとと火傷してください。

そして「なるべく早い段階で決定権がもらえる場所」に身をおいた方がいいかもしれません。


今日もありがとう!


じゃ

またね!!

阿部

2023/04/24

『ビジネスにおける【守り】の重要性』


おはようございます。

さて、
今日は『インフルエンサーの栄枯盛衰から学ぶ【守り】の重要性』というテーマでお話ししたいと思います。


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▼ 山の上に城を建てるな
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「落とされる(場所に)城を建てるな」という言葉を聞いたことがある方も多いかと思いますが、
ザックリとおさらいすると……昔々(戦ばっかりしてた時代)、【お城】は「守りやすくて、攻められにくいとこに建てた方がいいよね〜」みたいなノリで、“山の上”に建てられることが多かったそうです。

たしかに、高い場所にいれば、敵が攻めてくるのも見つけやすいし(準備できるし)、その敵ときたら、山を登ってきた後なのでヘロヘロです。

「守りやすさ」を考えれば、お城は山の上に建てた方が良さそうです。
ただ、時代が少し進むと、少し事情が変わります。

『鉄砲』の登場です。
これがかなり厄介な問題で、『弓』に比べて『鉄砲』は飛距離が長いので、離れた場所からバンバン撃ち込まれてしまいます。

こうなってくると身動きがとれない「山の上の城」は蜂の巣状態。
「守りの要塞」でも何でもなくなったわけですね。

そこで、「城まで鉄砲の弾が届かない幅の【堀】を作ったらいいんじゃね?」と誰かが言い出した。


ところが山の上では【堀】を作ることはできません。
そんなこんなでお殿様達は「山の上の城」を捨て、【堀】を作るだけのスペースがある平野に【お城】を建てるようになったわけですが……

この問題は「そもそも鉄砲が登場することを知っていれば、山の上に城なんて建てなかったのに……」という部分です。

「新しい情報を仕入れることがいかに大切か?」がよく分かるエピソードですね。

至極当たり前の話ですが、「落とされる城」なんて建てちゃダメなんです。

これはビジネスの世界も同じで、皆、やたらと「自分の城」を作りたがりますが(むしろ「城を作ること」を目的としがちですが)、考えなきゃいけないのは、「作ったところで、どうなんだ?」という部分。

自分がこれから作ろうとしている城は、「落とされやすい城なのか?」「落とされにくい城なのか?」という部分ですね。

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▼ インフルエンサーが作る城
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ここから一気に踏み込んだ話をします。

すっかり、「影響力をお金に両替しやすい時代」になりました。

インフルエンサー達は皆、あの手この手で自分の影響力を使ったビジネス(城)を作り、お金を生み出しています。

ただ、(生意気を承知で言わせていただくと)ほとんどのインフルエンサーは、「落とされやすい城か? 落とされにくい城か?」という観点がゴッソリと抜けていて、「作りやすい城」を作っている印象を受けます。

モデルさんならアパレルブランドを立ち上げ、
ユッキーナ(姉)ならタピオカ屋さんを立ち上げます。

ただ、それらの場所は「次の時代のインフルエンサー」に取って代わられてしまいます。

ボクシングジムを開設する【ボクシングの世界チャンピオン】と違って、
【人気モデル】は毎年誕生して、
【人気モデル】は毎年、アパレルブランドを立ち上げます。

まさか「影響力を使ってビジネスをするな」という話をしているわけではなくて、
「影響力の寿命(その業界のインフルエンサーの新陳代謝のスピード)を鑑みて、立ち上げるビジネス(城)を決めた方がいいかもね」という話をしています。

「モデルさんが影響力を駆使して作るアパレルブランド」は、「作りやすい城(マネタイズしやすいビジネス」ではあるけれど、「落とされやすい城」です。

「作りやすくて落とされやすい城」を作っても意味がありません。

城を落とされた後に残るのは僅かなお金と(残るのか?)、人間関係。
失うのは「城を作った時間」です。


YouTubeの「再生回数」も似た雰囲気です。

影響力を「再生回数」に反映して、広告費で収益を生んだところで、YouTubeの再生回数は「次の世代のインフルエンサー」にとって代わられてしまいます。


「落とされやすい城か? 落とされにくい城か?」という観点で見ると、YouTubeで可能性が残っているのは「メンバーシップ(月額課金)」ぐらい。

「いやいや、メンバーシップだって、次の世代のインフルエンサーが参戦してくるでしょ」というツッコミが入りそうですが、僕は「参戦してこない」とは言い切レませんが、「参戦しづらい」と考えています。
理由は、「芸能事務所が外部サービスの月額課金を簡単にはO Kにしないから」です。


「外部サービスの月額課金で十分食っていける」となってしまうと、所属タレントの流出は必至。
可能性があるとするなら、「YouTubeのメンバーシップはやってもO Kですよ。その代わり、事務所のアカウント(チャンネル)でやってね」です。

「事務所のアカウント」というのは、退所を検討する際の「人質」のようなもので、「辞めてもらってもいいけど、このアカウントは事務所のものなので、一旦、削除ね」と突きつければ、抑止力になります。



所属タレントに迫られた選択は「事務所のアカウントでメンバーシップを始めて、事務所に渡す人質を増やす」か「事務所を退所して、ゼロからスタートして、メンバーシップを立ち上げる」の二択。

「どちらも簡単には選べない」というのが僕の見立てです。

つまり、芸能事務所の「外部のサブスクサービス」は、「芸能事務所」が参入障壁となっている為、インフルエンサーの参加率が低い。

ものすごくイイ意味で、新陳代謝が悪いので、守りやすい。
YouTubeで狙うなら、そのあたりです。


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▼ インフルエンサーはどう生きるか?
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インフルエンサーなんて1シーズンの幻想であり、ボーナスタイムで、「その限られた時間を何に張るか?」という勝負だと思います。

インフルエンサーによって寿命もまちまちでしょうが、確実に来ると思っています。

それは抗うことができない自然の摂理のようなものなのでしょう。

それなら、、そこに向けて手を打っておけばいいだけの話です。

なので、ソコを踏まえた上で考え付く打ち手としては、、、

★★★
【インフルエンサーの生き方】
① メチャクチャ頑張って影響力を手に入れる
② 影響力がモロに反映されるビジネスをする
③ 影響力がモロに反映されるビジネスの売り上げを、影響力が反映されにくい手堅い(オールドタイプの)ビジネスに再投資する。
#ほとんどのインフルエンサーが②に長居しすぎて、消えちゃうよね
#②は腹6分目ぐらいにしておく
★★★


大切なのは「落とされにくい城」を作ること。

繰り返しになりますが、これは全てのサービスに言えることだと思います。

あなたの城はどこに建てますか?


少しでも参考になると嬉しいです。



今日もありがとう!

じゃ

またね。

阿部

「それは『仕事』とは呼ばない。」

  おはようございます! さて、 今日は「仕事とモチベーションは切り離せ」という話の延長戦のような話をさせて頂きます。   先日、「モチベーションはどこから湧いてくるんですか?」とか「モチベーションの維持はどうやっているんですか?」と言ってくる学生へのアンサーとして、「プロの仕事...