おはようございます。
さて。
今日は『マーケティングの歴史』というテーマでお話ししたいと思います。
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▼ 「集客」と「集客力」を一緒にするな
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全ての仕事(サービス)において「集客」は切っても切り離せないテーマですが、飲食業、観光業の世界も当然例外ではなく、人気の蓄積が間に合わず、目標数値まで期間内に集客が追い付かなければ基本的にはアウト。次の手を打ちたくてもその体力がもうないなんてことはざらにあります。
イベントも基本的には同じです。
「今日はお客さんが少なかったな(笑)」が許されるのは、誰かがその分の痛みを背負ってくれているからであって(多くの場合は会社)、背負える痛みに限界がある小さな会社(個人事務所)の場合だと、「集客」の失敗は、やはり一発退場になります。
僕ら(ホテル業)はサクサクと約450名キャパのホテルを建てて運営してますが、あんな規模の経営で「集客」に失敗すれば小さな会社ならすぐに倒産します。
それほど「集客」というのは大事で、素人が素人たる所以は「自分の集客力の見積もりを見誤っているから」に尽きます。
「自分の集客力不相応なデカ箱を押さえてしまって、席を埋められず、支払いができず、ギブアップ」という流れです。
これは(僕を含む)全てのサービス提供者に言えることですが、僕らは【集客】と【集客力】を分けて考えなければなりません。
「『低品質』を提供する店」に【集客】すればするほど、その店の【集客力】は落ちます。
【集客力】を上げないことにはサービスは続けられませんので、まずは、「『低品質』を提供しないこと」が大事です。
さて。
ホテルの朝食における『低品質』とは何でしょう?
もちろんそれは「朝食時間の内容」になってくるのですが、「朝食時間の内容」を細かく分けていくと、「演出」「接客」「料理」「照明」「音響」など様々。
当然、会場が大きくなればなるほど、技術が必要になってきますので、『低品質』提供確率が上がります。
「こと集客においては、お前が【挑戦】と呼んでいるものは【暴力そのもの】であり、その暴力によってお前以外の誰が傷ついているかを想像しろ」といったところです。
集客の「成功」と「失敗」と「大失敗」を整理すると、こんな感じです↓
① 【成功】=「良いものを提供して、満員御礼」→集客力は上がるし、業界からの信用も上がる。
② 【失敗】=「良いものを提供して、空席だらけ」→集客力は上がるが、業界からの信用は落ちる。
③ 【大失敗】=「『低品質』を提供して、満員御礼」→集客力がガタ落ちして、活動続行不可能になる。
このうち素人は③の「満員御礼」だけに目を向けてしまい、あろうことか【成功】に分類してしまいます。
「内容はアレだけど、③も数字的には成功でしょ」と言う人もいますが、集客力が下がるわけですから、トータルで考えると数字的にも大失敗です。
#『低品質』は売るな
②も「良いものを届けている」とはいえ、まぁまぁヤバイです。
「あの店(あの料理)って、お客さんを呼べないよね」となってしまったら、お客さんの足はパタッと途絶え、次の話も舞い込んでこなくなります。
こう説明すると、「勇者モードは捨てろ」とか「自分で責任が取れないアクションは『挑戦』とは呼ばない」という事がなんとなく伝わるかと思います。
「デカ箱を押さえて、埋めてやる〜!」という素人が着地するのは、基本的には②か③です。
これができずに辞めていった飲食関係者をたくさん見てきたので、「集客」に関しては、少し重めに考えています。
たったそんなことで夢を終わらせて欲しくないなぁと思っています。
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▼ マーケティング年表
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アメリカの経営学者で、マーケティングの世界的な権威であるフィリップ・コトラーという人が、『マーケティング』の通ってきた過程を以下のように表しています。
以下、こんな感じ↓↓↓
・製品中心(1900~1960年代頃)
モノが足りず、生産すれば売れた時代であり、生産が需要に追いついていない状態。
製品を生産すれば売上につながり、この段階では生産者だけではなく、流通業者や小売店まで儲かる。
・消費者志向(1970~1980年代頃)
モノが豊富になってきて、顧客が複数の選択肢から商品やサービスを選べる時代になった。が、まだ消費者に適切なメッセージを発信すれば自社の商品やサービスが選ばれる可能性が十分にあったので、集客さえすれば売れる時代だった。
・価値主導(1990~2000年代頃)
この時代には、消費者や顧客が、企業がどのようなビジョンを持って商品やサービスを生み出しているのか、その商品やサービスは社会や環境にとってどのような価値があるのか、といったことを考えるようになった、いわゆる『意味』にフォーカスされ始めた時代。
#コトラーはこの時代について、「顧客がマインドとハートと精神(スピリット)を持つ全人的存在へと変化している」と指摘し、さらに、「マーケティングの未来は、人間的価値を支持し、表現する商品やサービスや企業文化を生み出すことにある」と主張しています。
#おもろ!!
・自己実現(2010年代頃~)
「こうありたい」という人々の欲求を満たす商品やサービスが求められる時代に突入。
顧客のニーズを踏まえて商品やサービスを開発し、魅力や価値を高めて他社と大きく差別化できなければ、評価されにくくなってきています。
今や小手先だけの差別化では通用せず、商品やサービスによっては、時代の流れを見ながら常にアップデートが必要となる厳しい環境です。
「属人化」を排除し、「再現性のある価値」がいまだにちょこちょこ散見されますが(#僕の会社です)、もっと「スタッフ個人」「店長個人」「経営者個人」にもっとフォーカスして、そこを売りにするっていう角度からのマーケティングが加速すればいいのになぁと、もにょもにょ考えております。
とりあえず、自分の抱えているチームからやってみます!
今日もありがとう!
じゃ
またね。
阿部
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